太陽光パネルお披露目パーティー 2014/5/25 sun
かぜのねの太陽光パネル設置にご支援をいただいた皆様を中心にお招きし、お披露目パーティーを開催いたしました。
今回も施行を担当いただいた有限会社エコテック 林さんから、太陽電池についてのお話をしていただきました。
基礎的なお話は、設置見学会のレポートを参照することとして、
今回のレポートでは、お披露目会の様子と、設置見学会と重複しない質問・回答をお伝えいたします。

質問>
賃貸住宅に住んでいるので取付けを考えづらい。持ち運びとか、いい方法はありますか?
回答>
太陽電池は取り外し、再設置が可能です。
お金は掛かりますが、実際、引っ越しやリフォームの為にそういう工事をしたこともあります。
あとは、小さいパネルを持つというのが現実的だと思います。
ただ、屋根につけるものと違って出力50Wくらいの小さいものになります。
小さい分、いかに発電が大変で電気が貴重かも分かると思います。
たとえば、例に出した出力50Wのものが3時間フル稼働したとして、作られる電気は150Whですが、
デスクトップのパソコンの電力消費が100Wくらいですから、それを1.5時間しか動かせない計算になります。
余談ですが、そういう貴重さが分かる体験をお子さんの教育に役立てているご家庭もあります。
そのご家庭では、太陽電池をテレビに繋いでいるんですが、
発電した電気だけでテレビを観るってことを子どもさん達と約束してやっておられる。
そうすると、今日は晴れてるからたくさん好きなテレビが観られるとか、
子どもさん達、電気に対してすごい敏感になるそうです。(笑)
これは “コンセントの向こう側” に想像力を働かせられるようになる、とても良い教育になると思います。
ここ(かぜのね)が太陽電池で発電していることや、今日のこのお披露目会も、
そういうコンセントの向こう側を想像する材料にしてもらえるといいなと思っています。
質問>
発電して余った電気は、関電に売らずにお隣にお裾分けすることはできますか?
回答>
今のところ出来ません。
個々に配電会社(関電)と契約してますし、配電会社の電線を通して個々が繋がってもいますので。
法律上も50kW以下の小規模の電力を売ることができるのは、関電や東電などの電力会社だけです。
ただ、今後、2016年以降に電力自由化がされる予定になっていますので、
そうなれば、色んな販売会社が出てくることになります。
ソフトバンクとか、パナソニックとか、三井とか、色んなところが準備を進めているようですので、
現実的にそういうところから電気を買うことが出来るようにはなりそうです。
ちなみに、売らずに"タダであげる"のも出来ないです。
もし出来るとすれば、たとえば、余った電気をバッテリーに貯めておいて、
それを貸して上げるとかそういうことになると思いますが、これは非常に効率悪いです。
質問>
太陽電池の耐久年数はどのくらいですか?どういう保証がされますか?
回答>
メーカーや品質によりますが、40年くらいもっているものもあります。
長崎の灯台に設置されているもので40年近く、いまも稼働しているものもあります。
メーカー保証ですと、パワーコンディショナーなどの周辺機器には10年間の保証がついています。
なので、その期間に壊れたりすれば、メーカーが直してくれます。
太陽電池は、今回取付けたメーカー(ソーラーフロンティア)は、20年間の「出力保証」がついています。
「出力保証」は「機器保証」ではないので、壊れたら替えますよというのではないです。
出力については「劣化率」というのが想定されていて、
1年で0.5%、10年間で出力が10%ほど落ちるとされていてます。
つまり、20年経つまでにはじめの取付け時の80%を切ったら保証しますよということです。
ただ、劣化率を証明するのは非常に難しいです。
まず、自分で発電量を把握して、そのデータをとっておくことが必要になる。
で、そのデータというのも、年単位で比較しないといけない。
モニターという発電量をみることが出来る機器と、メーカーのサイトに残るデータもありますが、
それらには2年分くらいしかデータが残らない。だから、自分でもメモなどで残しておかなくてはいけない。
それでも、劣化の仕方が著しく明らかに不具合があるなら場合は別ですが、微妙な数値を比較するのは難しい。
ちなみに、わたしたちエコテックが担当したお客さんには、
毎年ニュースとして発電量をお知らせするようにはしています。
ただ、最初はちゃんとデータを見ていた方も、何年か経つとあまり見なくなってしまうことが多いのが実情です。
質問>
最近、発電所をつくっても電力会社が送電線をつないでくれないという話を聞くのですが。。。?
回答>
接続を拒否されることは実際あります。
これは日本の固定買取制度の落ち度で、電力会社に「買取拒否権」があることに因ります。
ドイツでは優先接続権といって、再生可能エネルギーをつくったら送電会社は
それを送電網につながなくてはいけないんですが、日本には、その義務がないんです。
固定買取制度は民主党政権の時、このドイツの制度を真似して始まったわけですが、
この「拒否権」については電力業界に押し切られてしまった。
今後、電力自由化になった場合、公的な設備である送電線の管理は、
もっと公平な運用をする機関が管理することになると思いますが、
その時に費用はどこが持つことになるのかについては、まだ分からないです。
ちなみに、この拒否されるケース、わたしたちも最近、鹿児島などでよく聞きます。
特に九州なんかでは、自然が豊かで送電線が届いてない地域もありますので、
そういった送電線を伸ばさなければならないケースなどでは特に拒否される場合があるようです。
ただ、既に建設が進んでいる発電施設はちゃんと接続されます。
接続、買取が約束されてから施設は建設しますから。
だから、問題となるのは、今後、建設が計画されているものですね。
質問>
太陽電池の強度はどれくらいですか?雹が降ったりしたら割れないのでしょうか?
回答>
太陽電池を覆うガラスは車のフロントガラスと同じですので、雹もだいぶ大粒(4cm)くらいのものが当たっても滅多に割れません。
ただ、以前、台風で屋根瓦が飛んで来たというケースではさすがに割れました。
でも、車フロントガラスと同じ素材なので、ガラスが飛び散るということはなくて、
クモの巣状にビシッとヒビが入るという程度です。
で、そのケースでは、中身が無事でしたので、それでも発電出来てました。(笑)