省エネトーク報告 2015/8/2 sun
2015年8月2日(日)に、かぜのねにて10名の参加者で「省エネ」にまつわる悩みや解決策などを語り合いました。
京都府地球温暖化防止活動推進センターの竹花由紀子さんや
経験豊富な参加者から説得力のある話も多々聞けて、情報満載の会になりました。
以下、興味深くて参考になりそうな部分を抜き出して報告します。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
●涼の取り方
夏はとにかく、すだれ・よしず・日除けシェードなどで、
日の光を窓の外でシャットアウトすることがポイントだそうです。
夏至の16時の西日は600Wもあり、小型の電気ストーブ1台に匹敵します。
ベランダに日除けを設けて、ベランダ自体を暖めないようにするだけでも入ってくる空気は下がります。
30度までは扇風機などの気流で何とかなるそうですが、
外気温が30度を超える時は窓を閉め、
扇風機を回したまま28度設定でエアコンをかけることをお勧めしていました。
ちなみに、エアコンの種類によって、多少変わるかもしれませんが、
「除湿」の方が「冷房」よりも電気を使います。
家庭でのエネルギー全体の消費=CO2排出量でみると、
家庭のCO2の排出割合としては、1番が車、2番が給湯、3番が暖房となるそうです。
冷房からのCO2排出はそれほど大きくないので、健康を害するほど暑さを我慢するより、
ドライブを少し減らすとか、シャワーを1分短縮する方が省エネとして効果的と竹花さんは言っていました。
無理なく、知識を持って、省エネしていきたいですね。
ふとんの上に寝ゴザ(い草や竹など)を置いてその上に寝ると涼しい!との声がありました。
コストもかからず、効果も大きいので、これはみんなすぐにでもやりたいと言っていました。
●断熱について
家での省エネを語る際に、日本ではあまり断熱について聞きません。
最近の新築住宅は断熱されていますが、
1980年代より前に建てられた家の多くは断熱材が入っていないそうです。
家を選ぶ時の条件の中では断熱はプライオリティがかなり低く、
安さ・間取り・デザインなどを重視する人が多いのでしょう。
町家は断熱というよりも、夏の間風が通るように設計されていました。
しかし、最近は町家の横にマンションが建っていたりして、
なかなか街として風が通りにくくなってしまいました。
個別の家が町家作りになっていても、その地域に風が通らなければ意味がありません。
では、今ある家に断熱材をこれから入れることはできるのでしょうか。
もちろん壁の中に断熱材を入れることはできますが、数百万円という出費がかかります。
手軽なのは「二重窓」です。
内窓を付けるだけでも効果はあって、一つ5~10万円くらいでできます。
こちらは京都市から多少の補助金が出ます。
(概要: http://www.city.kyoto.lg.jp/tokei/page/0000181029.html )
日本ではDIY(Do it yourself)で家に手を入れるということはあまり普及していません。
また、家そのものも手を入れにくい構造になっています。
屋根裏に断熱材(グラスウールのパックや発泡スチロール板など)を置くのは、DIYとしては簡単で効果的だそうです。
アメリカでは、家の断熱などの省エネ工事に対して、電力会社が融資してくれる事例があるそうです。
結果的に工事をした家のエネルギー消費がかなり下がるので、
電力会社にとっても工事をした家にとっても、そして地球環境にとってもよい結果になるビジネスとなっています。
家の建て方で、その家で一生涯に使うエネルギーが決まってしまうと言われます。
断熱されていない家に住むには、たくさんのエネルギーと忍耐が必要です。
(ちなみに、2020年から新しく建つ住宅には断熱を入れることが義務化されていきます。)
●結露の悩み
意外と盛り上がったのが結露の悩み。
多くの人が冬に壁や窓の結露がひどくて困っていました。
ガスや石油のストーブやファンヒーターを使って、家の中で火をおこすと化学反応で水蒸気が発生します。
それが結露となるのだそうです。
ペレットストーブなどは煙突をつけて燃焼した気体は外に排出されるので、結露の問題はありません。
調湿効果のある紙や漆喰や珪藻土などは効果があります。障子などもそういった役割があったのかもしれません。
内窓やペアガラスは、結露防止にも効果があります。
竹花さんは、温湿度計を購入して、温度と湿度がどのくらいになると結露するのかなどを知るということもお勧めしていました。
「なんだろ菜~」さんのお弁当もおいしくいただき、あっという間の2時間半でした。
竹花さんのイチオシ省エネグッズである「節水シャワーヘッド」を、
私も早速家で使い始めましたが、これで30%も節水できるのならば、もっと早くに変えたらよかった!
と思うほど何の努力も必要ありません。
次のガス代減るかしら?
(春山文枝)